何処か遠くへ行ってみたい的な欲望が収まらず、茨城方面を車でウロウロした。
ウロウロの〆に温泉に入りたくて、北茨城まで足を伸ばした。
北茨城市に到着したのは、ちょうど夕日が沈む頃だった。
立ち寄り湯で訪れたのは鹿の湯松屋さん。
古くひっそりと、鄙びた感じの建物に惹かれるのはなんでだろう?
若い頃はとんでもない美人だったに違いないだろうとても上品な女将さんに、夕飯時のお忙しい時刻にも拘らずご丁寧にご対応して頂く。
家族連れの宿泊客が入浴中とのことで、入口すぐのロビー?でお茶とお茶菓子を頂きながら待たせて頂く。
立ち寄り湯は入湯税など込みで600円くらいだったと思う(すみません失念しました)。どうやら風呂場はひとつだけで、半貸切的な運用らしい。
男性が入浴中の時は「使用中・男」の札を浴室前の扉に掛け、女性が入浴中の時は「使用中・女」、家族やカップルで使う時は「使用中・男女」の札を掛けるという具合。
僕が訪れた時は「男女」の札が掛かっていたので、出るまで待ちましょう的な感じで20分ほど待つ。しかし実際入ってたのはおっさんひとりだけだったというオチ。それなら待たずに入れたのにと、女将さんに謝られてしまったが、結果、ひとりで貸切状態になったので、それはそれで良かった。
鉄分が多く、酸化して赤い湯。
タイル絵に鹿。
傷ついた鹿が湧き出る泉で傷を治したことで名付けられたという鹿の湯。
レトロな意匠に痺れる窓枠の向こうは宿内の廊下というつくり。
磨りガラス1枚隔てた向こうを従業員の方や宿泊客が行き来してると思うと、なんだか不思議な空間。
レトロなつくりと相まって、非日常的な空間にうっとりして、思わず長居をしそうになる。が、夕刻過ぎという時間的に夕飯を済ませた宿泊客が入湯してくるだろうから、立ち寄り湯の僕はちょっと遠慮しなきゃなと思ったり。
結果、1時間弱でお暇しました。
ちょうど僕が風呂場から出た時にカップルの宿泊客が到着して、女将さんがすぐにお風呂場を案内していたから、風呂出るタイミングとしてはバッチリだったんじゃないかな。
効能 脳ってなんだろ?
今度は宿泊してみたい。